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2010/02/11

[PTA] シンポジウム「これからのPTAのあり方」

シンポジウム「これからのPTAのあり方」
~大人の連携からできることへ~

2010年2月11日
横浜市教育会館

たまたま、川端裕人さんのblogで見かけて土壇場でメールで申し込みをして参加。
体調があまりよくなくて、途中で10分ぐらい歌を聞くところ(ジョニーBグッドとか歌ってたような?)があったのだけどそこは中座してトイレで休憩。

前半は特定非営利活動法人 教育支援協会が横浜と政令指定都市を中心に行ったアンケートの紹介。「委員を引き受けて大変だったことは」の問いに、「時間のやりくりが大変」が50%以上あるのはそのとおりかな。これは6回以上経験者でも変わらないらしい。
「委員の選出に関してどのようにお考えですか」では、「全員がなんらかの形で参加するようにすべきだる」が45%。この回答の内訳を見ると、未経験な人は22%程度なのに6回以上(!)の人は58%がこれを選択。

後半のパネルディスカッションは面白かった。
寺脇研、鈴木由香、小正和彦、神代浩の各氏がパネラー。吉田博彦氏 が司会。

文部科学省としては、「PTAは任意参加の団体である(入退会は自由)」というのは事実であると分かっている。「文部科学省が任意参加であると広報するのは簡単なのだが、それで良い方向にいくのだろうか?」(神代)


川端さんが会場からMacBookとe-mobileでtwitterに実況中継。
ご自身でも発言していたりしたからところどころ途切れていたかも。http://twitter.com/Rsider(ハッシュタグは#PTA)
パネラーの寺脇氏も(喋りながら!)twitterに携帯電話から入力 http://twitter.com/ken_terawaki

「PTAは最大のNPO」「できる人ができるだけのことをできるときにやるのがNPO。やりたくない人が入っているNPOはうまくいかない」寺脇氏。

会場からはまるおさんが「優良PTA表彰制度で自由加入(つまり強制)のPTAを表彰するのはやめるべきでは。」と発言。blogに登場する文部科学省の係長氏が会場にいらっしゃったようだ。

実践例として、いくつかのPTAの役員や前役員(というかほぼ全員が会長だった)が自分の所属するPTAのやり方を紹介。

自分としては、寺脇氏の言っていたことが腑に落ちるところが多かった。

「PTAでごちゃまぜになっていることを分離するべき。」
  • 保護者と学校の連絡や相談のための組織である保護者会 (保護者全部をカバーしないと機能しない)
  • 社会活動としてのPTA (これは社会活動に参画したい人が集まってやればよい)

会場では緑と黄色が表裏になった紙を渡されて簡単なアンケートをやった。
「任意参加と言ってしまおうと言う人」
「もう少し考えようと言う人」
でカウントしたら、後者が少し多かったと思う。

たとえば、厚木の森の里小学校の本部の方(?)が、「任意参加を実際に行っているのが子ども会。子ども会は親が役員をしたくないから子どもを抜けさせるため加入率がどんどん下がる。厚木でも50%ぐらいしかない。PTAがそんな風になっていいのか。」との発言があった。

現PTAの本部役員から提起された問題の一つが、お金の問題。PTA会費として集金してそれを元手に行う行事が立ちいかなくなるので「任意なことは分かっているのですが…」という話が複数のPTAから出た。

これに関連しては寺脇氏が


  • 子ども手当からは給食費や学校諸経費は天引きするような仕組みを再検討するべき
  • PTAが集金して名札やら何やらを買い与えるやり方がそもそも無償で義務教育をすると言っておきながら「憲法違反」とも言えるかも。

民間校長の小正氏は「任意参加で活動できなくなることもあるだろうが、それで活動がなくなるPTAなら一度なくしてみてもいいんじゃないか。」と。

最後の最後に神代氏が昭和29年の通達の文章(文部省から下々へのPTAの会則の例示?)を紹介。 この3番目の条項は保護者以外の人たちの参加を受け入れる根拠になる。

会員になることができるものは次のとおりである。
1. 保護者
2. 教員
3. 団体の趣旨に賛同するもの

校長や教育委員会への通知に向けて一歩でも二歩でも努力したい、と。(現職公務員(しかも課長)って大変)


これを寺脇氏が解説して「なることができるもの」というのを任意条項と呼ぶ、これによってPTAは任意参加であると言うことになっている、と。

たとえば、兵庫県ではほぼすべてのPTAが地域住民の参加を受け入れているはず。これはおそらく神戸大震災から来ているのだろう。

地域社会との連携に関連して。
地域がそこに必要な学校を作ることに参加して行く方向性が「コミュニティースクール」化にもつながる。たとえば、農業高校1校で普通科が5校作れるから、と農業高校を潰しているけれど普通科では就職がない、という状況が生まれている。地域に必要な人材を育成していないからだ。

最後の方で川端さんが言っていた「強制のないところにはボランティアの花が咲く」というのはいい言葉だ。

自分の周囲のお金の問題。
たとえば、今の学校では「花いっぱい推進」の活動に22万円という年間予算が付いている。土、種、肥料、苗、にお金を使って学校の花壇を整備する。任意参加にはしたいけれどお金は使いたいという二兎を追うのは無理だから、無理のない予算で無理のない活動、にするのかな?あるいは、「花いっぱい募金」を募集、など?

追記。

このシンポジウムから帰宅して自宅にあった所属PTAの規約をみたら、
この会の会員となることのできる者は次の通りである
1.柏ヶ谷中学校に在籍する生徒の保護者、又は此れに代わる者、
2.柏ヶ谷中学校の校長、教員、事務職員
と書かれていたので今所属のPTAも任意参加だと宣言していたのだった。
実際には「児童・強制加入」で運用中。
どうするか相談を投げてみることにしよう(きっと華麗にスルーされるに違いなく…)

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