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2011/05/08

Cem Kenar, James Bach, Bret Pttichord 「ソフトウェアテスト293の鉄則」

日本で「テスト技術者」という肩書を持つ人はまだ少数だと思う。 この本は、アメリカのテスト技術者の視点での著作なので、彼我の差が分かって面白い。たとえば、083番にある「障害レポートはタイトルで決まる」ではバグ判定会議でスルーされないためにどう書けばいいか、というコツが書かれている。判定会議で自分の障害レポートをどうやって通すかを意識しているテスト技術者はどれくらいいるのだろう。



自動化ツールについては第5章をまるごと当てている。手作業では難しい領域のテストを反復する場合にはそのコストに見合った効果があるが、操作レコード機能や自動化を視野にいれたテスト設計などのポイントをはずさないようにしなければならない。UIテストでの自動化ニーズは高いが自動化自体によるコスト削減と運用でのコスト増をバランスして考える必要がある、ということか、当たり前だけど。

この本の本当に面白いところは訳注にある。テスト技術者交流会のメンバーが日本での経験を原著に付けくわえており、日本での一般的な業務内容と異なるところに関して助言的なコメントを加えている。実は、これが書きたいために和訳をしたのではないかと思うぐらい細かく書いているところもあるので、読む場合には脚注は飛ばさず読むべき。

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ソフトウェアテスト293の鉄則
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